【講演】シンポジウム シンデレラテクノロジー 2016年1月9日


シンポジウム「シンデレラテクノロジー」質疑応答
Vol.1 フリュー株式会社 稲垣涼子さん 編

(1)プリントシール機の開発では流行予測をしているのですか?どれくらい前にコンセプトを決めるのですか?その時点で何を見ているのですか?
→8~9か月前に決めることが多いです。 今までの傾向から未来を予測して、決めています。 (「写り」や、企画内容、デザインなどすべて)

(2)「究極の盛り」について、今のところ、何がわかっていて、何がわかっていない状況ですか?
→「少しずつ変化する」ことが大事ということがわかっています。わかっていないのは、最終的に「どこに落ちつくか」ということ。「変化する」ことが大事ということは、「落ち着かない」のかもしれません。

(3)絵作りを変えると、固定ファンを離してしまうリスクはないのでしょうか?トレンドに合わせる変化と、固定ファンを守ることとのバランスはどのようなものでしょうか?
→そのリスクはやはりあります。なので、「少しずつ変化」させることで、固定ファンを離さないようにしています。

(4)流行はどうやって調べているのですか?何年も先の流行を知るために行っていることはありますか?
先のこと、未来のことを考え作っていくにあたり、気をつけているもの、参考にされているものはありますか?
→女の子との接点をとにかく持つこと。雑誌、SNS、Web等、女の子が見ているものを見ること。

(5)静止画→動画への展開は可能性がありますか?
→技術として、可能性はもちろんあります。

(6)このさきのSNSはどうなると思いますか?どんな自己表現をしていくと思いますか?
→静止画から動画に変化することは、すでに進んでいるとおりです。

(7)自分が満足する画像と、他人(例えば男性や彼氏)が美しいと感じる画像には違いがあると思います。プリントシール機で作る画像は自分で満足すればよいのでしょうが、カメラで作る画像はどちらが好まれるのでしょうか?切替が必要でしょか?
→プリントシール機にも選択肢があるように、ときに切替が必要だと考えています。ですが女性が、「盛らない」ことを願うことは本質的にはないと思います。(プリントシール機の開発者はカメラで撮影することを嫌だなと思うようになります)

(8)プリントシール機で盛られた、本人が満足する画像は、パスポート等の証明写真で使えるのでしょうか?「素顔」と「盛られた画像」は顔認識装置で同一と認定されるのでしょうか? (入退場システムなどで)
→写真館や、カメラマンさんに撮ってもらった画像でも処理されていることが多いので、プリントシール機に限られた話ではないかもしれません。公的な証明写真への利用は自己判断でお願いしています。ただ、プリントシール機を使って素顔(すっぴん)や普段の化粧で撮った顔画像と、プロのヘアメイクさんに化粧をしてもらってカメラマンさんが撮った画像とは、同じくらいの「盛れ具合」だと考えています。

(9)プリントシール機が作る変化は、海外でも受け入れられるのでしょうか?
→「変化」が「盛る」ということであれば、国によって受け入れられる度合が違うと考えています。一昨年より、実際に、フリューのプリントシール機を海外にも設置していますが、例えば北米向けでテストをすると、「肌などをきれいにすることは必要だけれど、目を大きくすることは不要」と言う方が多いです。


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