女子高生を惹きつけるプリクラの技術経営 ~第4回イノベーションにモードを取り入れる

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 1995年に誕生し、17年以上もの間、その時々の女子高生から支持され続けてきたプリクラ機。プリクラ機の中核にあるのは、ユーザの理想とするイメージを作る「技術」。プリクラメーカーはどのようにして、女子高生の理想を「技術」に変えてきたのか?プリクラメーカーでトップシェアを持つフリュー株式会社への取材から明らかになったことを中心に、全4回にわたってお送りしている。

 


 

第4回は、プリクラメーカートップシェアのフリュー株式会社で、プリクラ事業を統括する新本祐一氏へのインタビューを中心に紹介する。「技術」を普及させるため、「ファッション」のモードの手法が取り入れられていることが特徴的である。

 

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フリュー株式会社
常務取締役/業務用ゲーム事業部事業部長
新本祐一氏

 


 

■ 技術の新しい“モード”を作る

第3回では、フリューがグループインタビューなどで呼ぶのは、平均的な女子高生というよりも、「プリクラハッカー」と呼べるほど、プリクラの内部まで知り尽くすような、いくらか偏った女子高生であることを紹介した。全国の隅々まで設置されるプリクラのマーケットを知るために、平均的な女性の調査をしなくて良いのだろうか?そのヒントとなりそうな発言を、新本氏から聞いた。

「109よりも、パリコレのようなやり方ができないかと考えている」

これは、マーケットに合わせて、時間刻みでショーウィンドウを変えていくような「マーケットイン」のやり方ではなく、”モード”を創り、新しいマーケットを創りだす「マーケットプル」のやり方を示しているのだろう。

フリューでは、既存のマーケットに合わせるわけでないから、平均的な女性を調査する必要がないのだろう。それよりも、新しいマーケットを作るためには、先導的な、プリクラハッカーのような偏った女子高生との関わりを、重要視した方がよいと考えているのではないか?

新本氏が、パリコレのようなやり方を意識するきっかけになったのは、先に述べた、企画の女性の「CHANELのような機械」という発想に始まった『LADY BY TOKYO』の成功によると言う。

「“今後のプリクラはこうあるべき”という新しい切り口での提案を行うことができた。この成功により、そういった企画の検討をより意識するようになっている。ユーザの意見や要望を聞いて作っても、既存の機械の改善だったり、良いところの寄せ集めのような機械ができるだけ。企画者達は、“こういう機械を作ったら、ユーザは絶対についてきてくれる!”と自信を持てる、時代を変えるような新しい提案ができるように常に考えています。」

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LADY BY TOKYO

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