【自費出版本】シンデレラテクノロジー:セルフィーマシン編 2015年4月22日

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「シンデレラテクノロジー」の概要をまとめた「本」を自費出版しました。3巻からなるシリーズであり、今回出版したのはその第1巻「セルフィーマシン編」です。

発行日: 2015年4月22日
価格:1,500円
購入:https://cinderellatechnology.stores.jp/#!/

概要:
シンデレラテクノロジーとは、女の子が「元の姿から加工し、公開して、新しいアイデンティティを作る技術」である。プリクラなどの「セルフィーマシン」、つけまつげ、カラーコンタクトレンズなどの「プラスチックコスメ」、SNSやブログなどの「ソーシャルステージ」など、日本においてこの分野はとてもに発達している。こうした女の子のために発達したこの技術が、未来誰もがバーチャルアイデンティを持つ社会にとって有効になる、というのが本書の趣旨である。

目次:
序章 シンデレラテクノロジーとは
アイデンティティの危惧
女の子から広がるコミュニケーション技術
シンデレラテクノロジーの基本構造
シンデレラテクノロジーの3分野

1章 「盛る」というものさし
女の子たちの「盛る」文化
「盛る」ことの「はかなさ」
「盛る」ことの「遊び心」
「高エネルギー」盛りから「低エネルギー」盛りへ
「固定的」盛りから「変動的」盛りへ
盛る・盛れてる・盛れる
「盛れすぎ」の坂
技術発展と「盛れる」の関係
「盛れる」技術の未来
「盛れてる顔」と「美人顔」

2章 プリクラとは何か
プリクラとは
プリクラの「加工する」機能の進化
プリクラの「公開する」機能の進化
日本の美人画の歴史

3章 プリクラ技術の創成期
パナソニックによる先端的な変身装置
画像通信の研究開発
ゲームメーカーとの協働
長くは続かなかった・・・
オムロンによる顔認識をそなえたアミューズメントマシン
オムロン中央研究所の新規事業
カーネギーメロン大学との共同研究

4章 プリクラ誕生
販売部門で開発した機械
『プリント倶楽部』の技術
最初は売れなかった
爆発的普及のわけ
コンテンツ・プラットフォームとしてのプリクラ

5章 プリクラ技術の成熟期
顔認識技術をプリクラに活用
世界の『OKAO-Vision』誕生
フリューの転機
テックマッチメーカー
男性企画者から女性企画者へ
テックマッチメーカーの条件
プリクラでなくなったプリクラ
プリクラにおける革命の構造
大正時代のテックマッチメーカー

6章 セルフィーマシンの未来
中国のスマートフォン事情
中国における「盛れる」のものさし
未来の女心を予測する方法
未来の女心を操作する方法
アイデンティティの創造を支援する技術

付録 女心とテクノロジー


「プリクラ」と「自撮り」のビューティーハッカー 大賀彩貴さん

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画像処理で作る個性

2012年に行われた『ヒロインフェイスコンテスト』オーディション。26万人の応募者の中から、最終選考会に残った20名の中に大賀彩貴さんがいた。『ヒロインフェイスコンテスト』とは、ゲームセンターにある撮影マシーン(通称「プリクラ」)で撮影した写真を応募するオーディションである。プリクラは画像処理で、目を大きく、肌を白く、顔を小さくなど変換した写真を出力する。つまり、このオーディションは史上初、画像処理で美しく変換した写真での応募し、選考することを前提としたオーディションであった。

彼女は入賞はしなかったが、彼女の芸能事務所のスカウトに向けて行う自己アピールが、私には印象的だった。大半の参加者が歌やダンスを披露する中、彼女は、まず「私の夢はずっと“自分らしく”いること」と言った後、自分で大判印刷した、3年前のプリクラの写真と、今回のコンテストで選ばれたプリクラの写真を掲げた。3年前の写真は、今と比べて暗い印象だったが、それを否定するのではなく、「プリクラは良い時も悪い時も“自分らしさ”を記録する。だからプリクラが大好き」と肯定的に言った。

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くり返すが、プリクラが作る写真は、画像処理で変換した顔であり、実際の顔ではない。一般的に言えば、画像処理を施した顔写真は、機械によって均一化された、最も“自分らしくない”顔と考える。それを“自分らしさ”と呼ぶ彼女に、その理由を聞いてみたくて、実際に会ってみた。

大賀彩貴さんは、都内の美容専門学校に通う19歳。2012年の春に広島県から上京した。夢はエステ企業を経営すること。そのために「若い間に海外の美容を学ぶための留学もしたい」とも計画し、今はマナー検定、色彩検定、メイク検定、ファッション検定、エステティシャン検定など、資格試験に大忙しだ。いつか「日本を代表するエステ企業を経営して、本社を広島にする」という野望もある。


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