日本はアイメイク先進国~つけまつげデザイン日欧比較~


日欧つけまつげデザイン

多くの人は「つけまつげなんて、どれも同じ」と思っているかもしれない。しかしヨーロッパで販売しているつけまつげと日本では、デザインがだいぶ違う。

ここでは、日本とヨーロッパの、ドラッグストアやスーパーマーケットなどの大衆的な店で、低価格に販売し、多種のデザインを展開しているメーカーの商品のデザインを、具体的に比較してみる。例として、次のメーカーの商品を取り上げることにする。

オーストリアとドイツのドラッグストアで販売しているつけまつげメーカーからは、ドイツ企業MISSLYNを取り上げる。フランスのスーパーマーケットで販売しているつけまつげメーカーからは、イギリス企業のEYLUREを取り上げる。また、日本のドラッグストアで販売しているつけまつげメーカーからは、日本で最も古くからつけまつげ商品を生産しているコージー本舗の商品を取り上げる。各社の公式WEBサイトにおいて、2014年9月現在WEBサイトで公開している商品全ての画像を並べたのが、図1、図2、図3である。(図はクリックで拡大)
 

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図1

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図2

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図3

 
ヨーロッパの商品は、日本よりも、長く濃いデザインが多い。その理由として、冒頭で紹介した海外記事にもあったように、日本では誰もが日常的につけまつげをつけるからということが考えられる。ヨーロッパでは、日本よりも特別な人や特別な日に利用する傾向があるようだ。もう一つの理由として、日本の近年のアイメイクの流行の影響が考えられる。2~3年前頃までは、もっと目を可能な限り大きく見せることが好まれたのに対し、現在では自然に見せることが好まれている。しかし自然に見せたいからといって、手を加えないことはなく、まるで手を加えていないかのように手を加える。そのため、つけまつげも、自然さを追求したデザインが増えている。自然に見せるため、専用サロンでのまつげエクステンションの施術も普及しており、それと組み合わせるのに適したつけまつげも増えている。

また、日本のつけまつげのデザインは、ヨーロッパの商品よりも複雑な構造を持っていることが多い。人工まつげの一本一本の生え方には大きく3種類あると考えている。まっすぐ伸びるタイプ(I型とする)、根元から枝分かれするタイプ(V型とする)、途中でクロスするタイプ(X型とする)である。ヨーロッパの商品は、一つの商品は、上記のうちの一種類のタイプが繰り返されるが、日本の商品は、一つの商品の中に複数のタイプが無秩序に組み合わされていることがある。

また、人工まつげの毛先に注目すると、日本の商品は先に行くほど細くなっているが、ヨーロッパの商品は先がパツンと切れていることがほとんどだ。

さらに、画像には表れないが、いくつかの商品を実際に触ったところ、ヨーロッパの商品は日本の商品よりも硬いということもある。素材は、日本の商品のほとんどはナイロンであるが、ヨーロッパの商品はパッケージに記載がなくわからない。

全体的に、日本のつけまつげの方が、細部まで手の込んだデザインになっている。つけまつげは手作りで生産されるという。日本のつけまつげには、多くの労働力がかけられていると考えられるが、低価格である。


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