日本はアイメイク先進国~つけまつげデザイン日欧比較~

海外からも注目される日本のドラッグストア化粧品
世界における化粧の中心地は、ファッションと同様にパリやニューヨークにあるだろうと考えるだろう。しかし一部の分野において、日本は世界をリードしているかもしれない。
それは私が「プラスチック・コスメ」と呼んでいる分野である。つけまつげや、カラーコンタクトレンズ、二重まぶた糊や、涙袋テープなど、液体やクリームや粉状ではない、プラスチック製の化粧の道具が、近年これまでよりも多様に販売されるようになっている。私たちをより大きく変身させてくれるこれらの技術は、プリクラなどのバーチャルな変身技術と相互に影響し合いながら、今後もさらに発展するのではないかと私は考えている。
プラスチック・コスメは、化粧品よりも化粧雑貨という分野に含まれるようだ。ネイル用品も同じである。百貨店の化粧品売り場よりも、ドラッグストアで多様な商品が展開されている。とくに多様なのが、ディスカウントストアのドンキホーテ。つけまつげの売り場は7~8年前頃から、カラーコンタクトレンズの売り場は1~2年前ころから拡大を続け、膨大な種類の商品が売られている。もしまだドンキホーテのそれらの売り場を見たことのない方がいたら、一度見て欲しいと思う。
プラスチック・コスメの象徴とも言える商品に「つけまつげ」がある。日本のドラッグストアで販売されているつけまつげは、外国人から注目されることもある。アメリカのメイクアップアーティストのミッシェル・ファンさんは、インターネットを使って注目を集めて日本でもよく知られるが、2009年に日本に旅行した時にドラッグストアを訪れたようで、その時のブログに「So many lashes!」と書いている。
>> http://michellephan.com/my-japan-trip-highlights-makeup-shopping-and-more/
また、アメリカのニューヨークマガジンのファッション情報サイト「The cut」は、2014年1月に、日本のドラッグストアで販売される化粧品についての記事を紹介した。そこでは日本のドラッグストアは、最も高品質で超低価格なメイクアップ化粧品を見つけられる場所だと書かれている。その理由は、日本のドラッグストア商品には厳しい生き残り競争だと書かれている。そして、日本の優れたドラッグストア商品として一番目の例に挙げたのがつけまつげだった。「日本ではあらゆる女性がつけまつげをしている」とも書かれている。
>> http://nymag.com/thecut/2013/11/7-best-japanese-drugstore-beauty-buys.html
具体的に、日本のドラッグストアではどれほどの種類のつけまつげが売られているのか。ディスカウントストアのドンキホーテの渋谷店で、2014年9月現在、販売していたつけまつげの商品名をリストアップした。パッケージに記載される企業名と、WEBサイトで各商品のシリーズのデザイン種類の数を調べ、整理したのが表1である。
表1 日本のディスカウントストアで販売されていたつけまつげ
(2014年9月現在,ドンキホーテ渋谷店)